知的財産管理技能検定??なにそれ??どうやって勉強すればいいの??
特許や著作権などの「知的財産」に関する国家資格だけど、マイナーだから試験勉強法について調べてもあまり出てこないの…
この記事では、3級を飛ばしいきなり2級を受けて独学で一発合格した私が使った参考書、テキストを紹介しつつ実際の勉強への取り組みを紹介します。
この記事では、3級を飛ばしいきなり2級を受けて独学で一発合格した私が使った参考書、テキストを紹介しつつ実際の勉強への取り組みを紹介します。
◆会社から「知的財産管理技能検定」の資格を取るよう言われたけど、いまいちどう勉強したら良いかわからない…
◆3級を受けないでいきなり2級を受けても大丈夫かな??
◆3級を受けないでいきなり2級を受けても大丈夫かな??
数年後に特許に関する社内試験を受けないといけなかった私。
仕事の責任も増すなか、ワーママしながら一から勉強するのは難しいだろうと考え、近いことを勉強する「知的財産管理技能検定2級」を育休中に受けることにしました。
受けるからには確実に受かりたいのですが、知的財産管理技能検定2級の合格率は4〜5割ほどと、半分の人は落ちてしまう試験なんです。
参考文献
知的財産管理技能検定実施結果データ
闇雲に勉強しても受かる気がしない…
そう思った心配性の私は、5ch(当時は2ch)や各種サイトのレビューを元に勉強計画を立てました。
結果的に、2人目育休中に独学で一発合格することができたんです☆
そこでこの記事では、確実に知的財産管理技能検定2級に受かりたい!!と思った私が選んだ参考書・問題集を紹介します。
「知的財産管理技能検定」の資格を取りたいけど、いまいちどう勉強したら良いかわからない
3級を受けないでいきなり2級を受けても大丈夫かな??
というあなたは是非チェックしてみてくださいね。
知的財産管理技能検定の勉強
・公式テキスト+スピード問題集(学科・実技)でOK!・合格率は半分以下。2ヶ月ほど真面目に勉強するのが好ましい
・語句の定義などは条文を暗記する
知的財産管理技能検定2級試験の概要と注意点
効率的に勉強するには、試験の性質をおさえて戦略を立てる必要があります。そこでまず簡単に試験概要を説明しますね。
知的財産管理技能検定の受験資格は?いきなり2級を受けられない場合も。
「知的財産管理技能検定」の2級については、受験資格があります。3級もほぼ同様の勉強方法で大丈夫だと思いますが、この記事では2級の勉強について書いていくので、まずは受験資格があるか確認してくださいね。
実務経験による受験資格がない場合、3級を資格を先に取る必要があります。
知的財産管理技能検定2級の受験資格
以下のいずれかが必要です。
知的財産に関する業務について2年以上の実務経験を有する者
3級技能検定の合格者
学校教育法による大学又は大学院において検定職種に関する科目について10単位以上を修得した者
ビジネス著作権検定上級の合格者
2級技能検定の一部合格者(学科または実技いずれか一方の試験のみの合格者)
参考文献:知的財産管理技能検定受検資格
以下のいずれかが必要です。
知的財産に関する業務について2年以上の実務経験を有する者
3級技能検定の合格者
学校教育法による大学又は大学院において検定職種に関する科目について10単位以上を修得した者
ビジネス著作権検定上級の合格者
2級技能検定の一部合格者(学科または実技いずれか一方の試験のみの合格者)
参考文献:知的財産管理技能検定受検資格
「知的財産に関する業務」は結構幅が広くて、「知的財産の創造・保護・活用のいずれかに係る業務に携わった経験」とされています。
詳細は、「実務経験について」を御覧ください。
私は研究職で「研究・開発」業務にあたっており「実務経験2年以上」を満たすので、3級を受験せずにいきなり2級を受験しています。
試験科目や問題数、合格基準は?
試験科目とその合格点を下記します。2つある試験科目(「学科」「実技」)それぞれ8割以上で合格です。
どちらかだけ合格した場合、合格日の翌々年度までに行われる検定試験までは合格した方の試験免除制度があります。
実技試験は、「実技」という名前ですが口頭で何か言うとかはなく、紙に文を書くわけでもありません。
マークシートではないものの、○✕や記号選択問題がほとんどでした。
また、2級との違いは選択肢数と合格のための得点率と捉えてもいいくらい、かなり出題が似通っています。
2級のほうが合格率は低いですが、受験資格が有りかつ勉強時間が確保できるなら、私と同様いきなり2級を受けちゃってもよいでしょう。
勉強のポイントは3つ!混同や法改正に注意!
ポイントはずばり、特許、意匠、商標で出てくる数値類をごっちゃにしないこと
著作権の種類・性質を確実に抑えること
法改正に対応したテキストを選ぶこと
の3つです。
「知的財産管理技能検定2級」で扱うのは知的財産全般。
特許、意匠、商標はどれも知的財産を守るためのものですが、たとえば権利存続期間についてだけでも異なります。
特許:特許出願日から20年間
意匠:設定登録日から20年間
商標:設定登録日から10年間
このような違いを混同せずに抑えることがポイントの1つです。意匠:設定登録日から20年間
商標:設定登録日から10年間
また、「実技」は「学科」の内容をより実践に近い形の問題にしたテスト。
学科を勉強したあとで実技の勉強をすることで、復習にもなります。
また、私のように研究職で2級受験資格を得ている場合、正直特許や商標以外は馴染みが無いのが実情ではないでしょうか?
特に著作権は種類も多く内容が幅広いので、それぞれの特徴を確実に抑える必要があります。
そして、忘れがちな3つめのポイントが「法改正に対応したテキストを選ぶ」こと。
特許についてだけでも、
2014年に特許異議申し立て制度の復活
2015年に職務発明制度の見直し
がありました。
8割以上取らないといけない「知的財産管理技能検定2級」において、間違ったインプットをしてしまうのは避けたいですよね。
だから、必ず法改正に対応したテキストを選ぶことを忘れないようにしてくださいね。
POINT
・特許、意匠、商標の数値類を混同しない
・著作権の種類・性質を抑える
・テキストは法改正に対応したものを選ぶ
・著作権の種類・性質を抑える
・テキストは法改正に対応したものを選ぶ
このような試験の特徴を踏まえて、以下でオススメの参考書・問題集をご紹介した後、実際にどのように勉強したかを書いていきますね。
知的財産管理技能検定2級の勉強にオススメのテキスト・問題集
私が独学で一発で合格したときに使ったのは3冊です。
この3冊+過去問でかなりの高得点で合格できました。
知的財産管理技能検定2級公式テキスト
知的財産教育協会の教育部門が編集した唯一の「公式テキスト」。
各項目について最初に「事例とQuestion」で、実務で実際にありそうなことを題材とした事例を取り上げてくれています。
(出展:知的財産管理技能検定2級公式テキスト)
章で学ぶことについて導入が身近な例になっているため、難しい用語が並ぶ知的財産も取っつきやすく、また深く勉強できましたよ。
ただ、レビューにもありますが、このテキストだけじゃ圧倒的に演習不足。
過去問や演習が載っているわけではないので、問題演習は別途テキストを購入するのが好ましいです。
私はこのテキストにマーカーを引いて暗記本代りにし、問題演習は次にご紹介する2冊を使いました。
知的財産管理技能検定2級スピード問題集 学科と実技各1冊
上の画像は2019年学科編。
なお、毎年法改正に対応したものが出版されるため、私が使っていたものとはやや異なります。
問題が豊富で、過去問からオリジナル問題まで手広くカバーされています。
1つの話題ごとにポイントの解説があるし、それが赤シートで隠せるようになっているのが非常に便利。
公式テキストで学んだ内容を実践的にアウトプット・インプットが可能です。
(出展:知的財産管理技能検定2級スピード問題集)
本当にこの3冊で大丈夫??
他のテキストとしてよく挙げられる有名なものには「知的財産管理技能検定2級完全マスター(全3冊)」や「厳選過去問題集」もあります。が、ここまでは必要なく、この3冊(寧ろスピード問題集だけ)でいいと個人的には思います。
実際、私は3級の知識もなければただ「特許を書いたことがある」研究者でしたが、3級を飛ばしていきなり2級を上記3冊で勉強し、高得点合格しています。
細かい内容については特許庁発行の「知的戦略事例集」で、細かい法令については実際の法令を検索することでカバーできますし、特許庁のHPにはいろんな事例が載っていたので、サイト内検索が結構参考になりましたよ。
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国家試験「知的財産管理技能検定2級」を育休中に独学&一発合格した勉強スケジュール
ここからは、実際に独学で一発合格した勉強スケジュールをご紹介していきます。
育休中で、赤ちゃんを抱っこ紐でお昼寝させながら勉強していました(腰と肩にものすごくダメージが…笑)。
勉強スタイルについては、関連記事を御覧ください。
使用教材:公式からダウンロードした過去問、公式テキスト、スピード問題集(学科・実技)
勉強期間:2ヶ月
勉強時間:2〜3時間/日
勉強期間:2ヶ月
勉強時間:2〜3時間/日
私のいつものスタイルなのですが、勉強は以下の流れでおこなっています。
① 1〜2日目:公式過去問を解く
↓
② 1〜2週目:公式テキストを通読しながら赤マーカーを引く
↓
③ 2〜5週目:赤マーカーを引いた部分を緑シートで隠しながら暗記&スピード問題集を2周ほど
↓
④ 6週目前半:公式過去問を再び解く
↓
⑤ 6週目後半〜7週目:③④で間違えたところを中心に暗記&解く
↓
⑥ 数日前に直前に見る用のまとめ作成
↓
② 1〜2週目:公式テキストを通読しながら赤マーカーを引く
↓
③ 2〜5週目:赤マーカーを引いた部分を緑シートで隠しながら暗記&スピード問題集を2周ほど
↓
④ 6週目前半:公式過去問を再び解く
↓
⑤ 6週目後半〜7週目:③④で間違えたところを中心に暗記&解く
↓
⑥ 数日前に直前に見る用のまとめ作成
以下で詳細を見ていきます。
1〜2日目:公式の過去問を解く
私のいつもの勉強方法なのですが、まずは全く勉強しないノー勉状態で過去問を解いてどんな感じの問題が出るか掴む
今の実力を知り絶望する
ことをします。
馴染みのある特許についてはなんとなくできたのですが、特に著作権や種苗法は全く知らないことだらけで、普通に絶望しました 笑
そもそも種苗法自体が初耳で、何それ?ってとこからのスタートでした…
でも大丈夫。2ヶ月後には普通に解けるようになっちゃいましたよ☆
でも大丈夫。2ヶ月後には普通に解けるようになっちゃいましたよ☆
1〜5週目:公式テキストでインプット、スピード問題集でアウトプット
まずは一通り目を通します。そのとき、大切な部分=覚えたい部分に赤マーカーを引いています。
(出展:知的財産管理技能検定2級公式テキスト)
こうすることで、一通り目を通した後に緑シートで隠すことで暗記本として使え、マーカー部分を隠して暗記・問題を解くことを繰り返します。
「知的財産管理技能検定2級」の公式テキストは、現状では教科書感があってアウトプット向きではないので、私はマーカーで暗記本に変えちゃいました(^^;
これは、いつも私がやっている勉強スタイル。
ノートにまとめてもどうせ覚えられない私は、何度も隠してはチェックしています。
ノートにまとめてもどうせ覚えられない私は、何度も隠してはチェックしています。
なお、学科と実技は内容的にはほぼ被っています。
学科は「基礎編」、実技は「実践編」という感じなので、「学科は予習、実技は復習」というつもりで勉強すると、結構はかどりましたよ。
6週目前半:公式過去問を再び解く
ここまで市販テキスト3種を用いてインプットアウトプットしてきました。網羅的に勉強してきたはずなので、一旦公式過去問(=範囲が全体)を3年分解くことで、自分がどこに弱いのかを自覚します。
覚えにくいなぁと思った
実際問題にトライしたけど解けなかった
これらから見えてきた残課題を、次の1週間で集中的に潰します。
前々日or前日:直前に見る用のまとめを作成
問題演習でわかった自分の苦手部分についての解説、いまいち覚えきれなかったこと、重要条文について、まとめを作成します。こうすることで、試験直前の座席で最後まであがいて点数アップに繋げることができます。
実は私、高校入試のときに悪あがきがハマって入試1位だったんです。
「最後までもがく」のは意外と運命の分かれ道だったりするので、最後まで得点アップのために出来ることを徹底しますよ(^^)
「最後までもがく」のは意外と運命の分かれ道だったりするので、最後まで得点アップのために出来ることを徹底しますよ(^^)
試験当日:直前まで悪あがき(笑)
席では前日までに作った直前用の紙を見て最後の悪あがき。なお、試験は途中退出できません。
学科の60分が終わってから、今度は実技の60分。
それぞれ15分くらいで解き終わったので、正直暇でした…。
おまけ。私が作った紙に書いたことの一部を大公開
私が最後に作った紙に書いたものの一部を抜粋します(内容は当時のまま)。よく問われるものとして、「語句の意味の穴埋め」があり、例えば私が受けた回では「国際調査」「特許出願の審査請求」「商標の不使用取消審判」「著作権の存続期間」などについて、穴埋め問題がありました。
穴埋めは、主催側も引っ掛けを作りづらく、テキストを暗記していれば正答できます。
確実にマスターしたいですね。
◆特許◆
発明:「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」
特許出願に必要な書類:願書、明細書、特許請求の範囲、必要な図面、要約書
明細書に必ず記載:発明の名称、図面の簡単な説明、発明の詳細な説明
損害賠償請求権の消滅時効:損害及び加害者を知ったときから3年。不当利得返還請求権の消滅時効:損害及び加害者を知ったときから10年。
◆商標◆
商標:人の知覚によって認識することが出来るもののうち、文字、図形、記号、立体的形状もしくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるものであって、業として役務を提供等する者がその役務について使用をするもの。
◆著作権◆
著作権法で保護される著作物:①日本国民に創作された著作物②最初に日本で発行された著作物③条約により保護の義務を負う著作物
著作物とは:思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの。人間以外の創作は著作物にならない。編集著作物:その素材の選択又は配列によって創作性を有する著作物。データベースは除外されている。
ひぇ〜〜なんだか難しそう!!!
大丈夫!条文がなんだかお堅いだけだよ!
公式テキストで噛み砕いて解説してくれているから、あとは語句をマスターすればOKだよ☆
公式テキストで噛み砕いて解説してくれているから、あとは語句をマスターすればOKだよ☆
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最後に。知的財産管理技能検定はいきなり2級を受けても独学合格できるけど、ちゃんと勉強も必要!
知的財産管理技能検定は、3級を飛ばして2級を受けても独学で合格できる難易度でした。ただし、2級の合格率は4〜5割ほど。
半分は落ちる計算です。
3級からの受験組も多いので、2級から受けた人の合格率はもっと少ないのでは?と予想しています。
もしあなたが私と同じ「3級を飛ばしていきなり2級受験」なら、しっかり勉強して臨んでくださいね☆
あなたが知的財産管理技能検定を合格できるよう、願っています☆
↓今回ご紹介した参考書は、以下のリンクからご購入できます↓
①知的財産管理技能検定2級公式テキスト
②知的財産管理技能検定2級スピード問題集 学科と実技各1冊
TAC知的財産管理技能検定(R)講座 早稲田経営出版 2018-09-06
TAC知的財産管理技能検定(R)講座 早稲田経営出版 2018-09-06
知的財産管理技能検定の勉強
・公式テキスト+スピード問題集(学科・実技)でOK!・合格率は半分以下。2ヶ月ほど真面目に勉強するのが好ましい
・語句の定義などは条文を暗記する
自己啓発にオススメ☆
▶英会話が続かない、言葉が出てこない…原因と苦手克服勉強法(社会人編)。
▶「置かれた場所で咲きなさい」感想|批判もある本だけど名言あふれる良著
▶「エッセンシャル思考」感想と実践|主婦業と仕事の両立におすすめの本
▶「置かれた場所で咲きなさい」感想|批判もある本だけど名言あふれる良著
▶「エッセンシャル思考」感想と実践|主婦業と仕事の両立におすすめの本
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